乳頭
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
乳頭とは、乳房の中央にある突起部分で、乳汁(ミルク)が分泌される部分、または、乳房にある乳頭のような小さな突起に対して、「~乳頭」という名前が付けられることがある。
目次 |
(乳房の)乳頭 †
乳頭とは、左右の乳房にある突起部。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 乳頭 | にゅうとう |
一般 | 乳首 | ちくび | |
英語 | nipple * | ニップル | |
teat ** | ティート | ||
papilla of breast | パピラ・オブ・ブレスト | ||
mammary papilla | マンマリー・パピラ | ||
ラテン語 | papilla mamma | パピラ・マンマ |
* | 主にヒトの乳頭 |
** | 主に家畜などの動物の乳頭 |
通常の皮膚よりもメラニン色素が多く、乳頭の周囲には、乳頭と同じくメラニン色素が多い乳輪が囲んでいて、これらの部分は皮膚よりも色が濃く見える。乳汁(ミルク)を分泌する乳腺につながる管(乳管)は、左右の乳房に10数本ずつあるが、この管は乳頭で体外につながっているので、乳頭は乳汁の出口である。女性で乳汁が分泌される時期に、乳児が乳頭をくわえて吸引すると乳汁が出る反射が起こる。感覚神経が多い場所。
(小さな突起の意味)乳頭 †
乳頭とは、乳房の乳頭のような、小さな突起物に対して付けられる名前。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 乳頭 | にゅうとう |
英語・ラテン語 | papilla | パピラ |
乳頭の例 †
- 回腸乳頭(回盲弁、バウヒン弁):小腸と大腸の接続部
- 視神経乳頭:眼球内の視神経の集中部
- 腎乳頭:腎臓の髄質の盛り上がり
- 真皮乳頭:皮膚の表皮と真皮の間
- 舌乳頭:舌表面に並ぶつぶつぶ
- 大十二指腸乳頭(ファーター乳頭):膵液と胆汁が十二指腸に分泌されるところ
- 乳頭筋:心臓の心室内部にある筋
- 乳頭体:脳の部位
- 毛乳頭:毛根の最深部
カテゴリー: 形