毛
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
毛とは、体から生える髪の毛、眉毛、ひげ、鼻毛、わき毛、陰毛、うぶ毛...などのすべての毛をまとめて呼ぶときの解剖学での言い方。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 毛 | け |
英語 | hair | ヘア | |
ラテン語 | 単数 | pilus | (ラテン語読み)ピルス (英語読み)パイラス |
複数 | pili | (ラテン語読み)ピリ (英語読み)パイライ |
毛髪は、解剖学では毛と同じように使うが、日常語としては主に髪の毛(頭髪)を指す言葉。
部位ごとの毛の呼び方 †
毛は、皮膚の多くの場所に生えていて、体の場所によって毛には特徴があり、呼び方も異なっている。また、手のひら(手掌)、足の裏(足底)、関節の内側の部分など、毛の生えない場所もある。解剖学では、普通の皮膚に生える毛(胸毛、すね毛など)は特に区別しないが、特定の場所に生える毛で呼び名が決まっているものもある。
日常語と解剖学での呼び方との対照表 †
「ひげ」の漢字には、髭、鬚、髯があり、みな「ひげ」と読む。それぞれ、別の場所の「ひげ」を指す。髭は 口髭(くちひげ)、鬚は 顎鬚(あごひげ)、髯は 頬髯(ほおひげ)のこと。 解剖学では、まとめて須毛または「ひげ」として扱う。 | |
日常での名前 | 解剖学での名前 |
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髪の毛(かみのけ)、髪(かみ) | 頭髪(とうはつ) |
ひげ (*1) | 須毛(しゅもう)、ひげ |
眉毛(まゆげ)、眉(まゆ) | 眉毛(びもう) |
睫毛(まつげ)、睫(まつげ) | 睫毛(しょうもう) |
耳毛(みみげ) | 耳毛(じもう) |
鼻毛(はなげ) | 鼻毛(びもう) |
腋毛(わきげ)、脇毛(わきげ) | 腋毛(えきもう) |
陰毛(いんもう)、恥毛(ちもう) | 陰毛(いんもう) |
毛の生え方 †
毛は皮膚の表面にある穴である毛穴(=毛孔)から生えているが、その内部はくぼみになっていて、毛はそこで作られ伸びてくる。毛穴の内部で毛をつくっている、皮膚がくぼんで毛を包んでいる構造を毛包という。