皮膚

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 皮膚とは、動物の体の表面(体表)を覆っている器官を広く指す言葉。

言語表記発音、読み方
日本語医学皮膚ひふ
一般はだ
英語skin

 うろこなどは皮膚の構造が変化してできたもの。皮膚とそれに付属する構造をあわせて、外皮系という器官系として扱うことがある。

 また、皮膚は、皮膚感覚(皮膚知覚)を伝える感覚器の働きもしている。皮膚感覚は、触覚痛覚、熱い冷たいの温度覚など、いくつかの種類があり、感覚の種類ごとに別の受容器によって感知され、別の神経によって脊髄中枢神経に伝えられる。

皮膚の層構造(表皮と真皮)

 皮膚は何層かの層構造をとっている。いちばん表面を覆っている層は細胞がびっしり並んだ上皮で、皮膚の上皮は特に表皮と呼ばれる。その下に、弾力性に富んだ結合組織の層である真皮がある。また更にその下の層は、クッションや断熱材の働きをする脂肪組織の多い皮下組織と呼ばれる層がある。

 ふつう、皮膚は、表皮と真皮をあわせたものをさすことが多いが、さらにその下の皮下組織の層を含めて、全部で3層とする場合もある。この層構造に関しては、脊椎動物の皮膚はみな基本構造が似ている。

 ヒトを含む哺乳類では、表皮は特に乾燥に耐えるようになっている。真皮にはコラーゲン線維が多く、皮下組織は皮下脂肪の蓄積する層である。

カテゴリー: 外皮系 | 器官 | 皮膚 | 感覚器

 
 

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