胎児
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
胎児とは、生まれる前、母体の内部で生育している段階の子供のこと。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 胎児 | たいじ |
胎仔* | たいじ | ||
英語 | fetus | フィータス |
* 胎仔と書くのは、ふつうヒト以外の動物の胎児のこと |
胎児の意味は、厳密には、子供が、母体内で、子宮から胎盤を通じて栄養を受けている段階の呼び名である。つまり、
- 受精卵が子宮の内側(子宮内膜)に着床したときから、分娩されるまでの期間を指し、卵が精子と受精したあと、子宮に着床するまで(卵管や子宮腔を流れているとき)は、胎児とは呼ばない。
- 哺乳類のうち、有胎盤類(単孔類、有袋類以外)の動物(もちろん、人も含まれる)をさすので、鳥類が卵の中で成育している状態も、胎児ではない。
「生まれる前の子供」の呼び方で、胎児に該当しない場合には、胚(はい)という言葉を使う。胚という言葉の意味は広く、胎児も胚に含まれる。
カテゴリー: 発生