ステロイドホルモン のバックアップ(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
ステロイドホルモンは、ホルモンのうち、ステロイドというグループの物質でできている多くの物質をまとめて呼ぶときの名前。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | ステロイドホルモン | ステロイドホルモン |
英語 | steroid hormone | スティロイド・ホーモン |
ステロイドは、低分子の油状物質なので、水溶性の蛋白質ホルモンなどとは性質が大きく異なっている。たとえば、
- ステロイドホルモンを分泌する細胞では、細胞内で合成したホルモンは、細胞膜をすどおりしてどんどん出て行ってしまうため、細胞が作った分だけ放出する
- 水に溶けにくいため、血液中ではステロイドホルモン結合蛋白質と常に結合して流れている。そして、ホルモンが作用する標的器官の細胞では、ステロイドは細胞膜に溶け込んでしまうことができるので、細胞内に自由に侵入できる。細胞内に入ったステロイドホルモンは細胞内にあるホルモン受容体蛋白質と結合して、その作用を起こす。一方、蛋白質ホルモンは細胞内には入れないので、細胞の表面にあるホルモン受容体の蛋白質と結合するようになっている。
ステロイドホルモンの例 †
代表的なステロイドホルモンには、下のようなものがある。
- 性ホルモン(=性ステロイド):男性や女性の違い、体の変化などを起こさせるステロイドホルモンをまとめて呼ぶ呼び方。男の精巣や女の卵巣などから分泌される。
- 副腎皮質ホルモン(=副腎皮質ステロイド、コルチコイド):主に副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンで、糖質コルチコイドと電解質コルチコイドをあわせた呼び方。
などがある。