黄体ホルモン
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
プロゲストーゲンでこの項目を参照しています
関連する内容がプロゲステロンの項目にあります
黄体ホルモンとは、卵巣の黄体から分泌されるホルモンの意味だが、具体的にはプロゲステロンという物質のこと。または、プロゲステロンと同じような働きを持つ物質(人工的な薬剤を含む)をまとめて呼ぶときにも使う。卵胞ホルモン(エストロゲン)と合わせて女性ホルモン。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 黄体ホルモン | おうたいホルモン |
妊娠準備ホルモン* | にんしんじゅんびホルモン | ||
妊娠促進ホルモン* | にんしんそくしんホルモン | ||
プロゲストーゲン** | プロゲストーゲン | ||
プロゲスターゲン** | プロゲスターゲン | ||
プロゲスチン*** | プロゲスチン | ||
ゲスターゲン** | ゲスターゲン | ||
ゲストーゲン** | ゲストーゲン | ||
英語 | luteal hormone | ルーティアル・ホーモン | |
corpus luteum hormone | コーパス・ルーティアム・ホーモン | ||
progestogen | プロジェストジェン | ||
progestagen | プロジェスタジェン | ||
progestin | プロジェスティン | ||
gestagen | ジェスタジェン | ||
gestogen | ジェストジェン |
* | 黄体ホルモンの別名で、その働きからつけられた名前。プロゲストーゲン progestogen などの訳語だがあまり使われない |
** | 対応する英語をカタカナにしたものだが、あまり使われず、かわりにプロゲステロンを使うことが多い |
*** | プロゲスチンは、プロゲストーゲンなどと同じ意味だが、黄体ホルモン作用をもつ物質のうち、プロゲステロンを除いた、人工的な薬剤だけを指す呼び名として使われるときもある。 |
働きは、子宮の内側の壁(子宮内膜)を肥厚させ、受精卵が着床しやすいようにしたり、妊娠中には妊娠を維持させるように働く。妊娠中には、黄体からだけでなく、胎盤からも分泌される。
プロゲステロン(プロジェステロン) progesterone は、黄体ホルモン(妊娠準備ホルモン)の作用をもつ実際の物質名。体内で働いている黄体ホルモンはプロゲステロンだけなので、黄体ホルモンと同じ意味で広くつかわれる。
黄体から分泌されるのは黄体ホルモンだけではなく、卵胞ホルモン(エストロゲン)も分泌される。