内転 のバックアップ(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 内転とは、関節などの運動の向きについての用語。ある関節が動くとき、関節の先の部分が、「運動の基準となる構造」に近づくような運動の向きのこと。上肢下肢やそのなどで考えることができる。対義語は外転

言語表記発音、読み方
日本語医学内転ないてん
英語adduction*クション
* adduction の一般的な意味は「引用」、「引っ張ってくる」こと。

 関節に主に内転の動きをさせる筋を、内転筋と呼ぶことがある。

内転の例

上肢の関節手首の関節、下肢のの関節や足首の関節

 基準となるのは、体の左右の中心(正中)。その運動によってその関節から先の部分が、体の左右の中心線に近づく向きに動く運動のこと。例)立っていて、休めの姿勢から気をつけの姿勢になるとき、あし(下肢)を閉じる運動は、両あしを体の中心に近づける運動なので、股関節の内転である。

の指の根元の関節

 その運動によって、その指が「手や足の正中」に近づくような向き、つまり、開いていた指を閉じる方向の運動のこと。つまり、親指と小指では、内転の向きは反対になる。手指の運動の基準は中指(第3指)、足指では第2指(足のひとさし指)。

カテゴリー: 方向 | 運動

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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