腱鞘 のバックアップ(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 腱鞘とは、手首足首などにある、の周囲を包んでいる「さや」の一種で、腱が周囲の組織に押さえつけられて動きが悪くなるのを防ぐはたらきがある。

 腱鞘は2層構造になっていて、内側は、内部に滑液という液体がたまっている袋状の構造(滑膜層)がのすぐまわりを取り巻いて、その外側に厚い結合組織の層(線維層)がある。これは、ヒモ(腱)のまわりを、水を少し入れて口を閉じたビニール袋(滑膜層)で包み込み、その外側をぞうきん(線維層)で巻いたような感じ。腱は滑液に直接浸っているわけではない。

 腱鞘がある場所では、多数のが並んで通っていて、関節の曲げ方などによっては、腱に外からの強い力がかって圧迫されやすい。腱鞘の滑膜層は、水クッションとして、腱の一ヶ所だけが強く押さえつけられないように、力を全体に分散させて、腱の動きをよくする。

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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