甲状腺濾胞 のバックアップ(No.2)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 甲状腺濾胞とは、甲状腺の内部に無数にある濾胞(=細胞が集まってできた小型で球形の袋)のこと。甲状腺濾胞は、甲状腺ホルモン分泌の場である。

* まぎらわしくないときには「甲状腺」をつけないで呼ぶ
**  「沪」(JIS 第3水準、さんずいに「戸」)は、「濾」の略字(異体字)。医学・解剖学ではあまり使われないかもしれない
*3  「小胞」は、甲状腺濾胞の別名として使われるが、一般には濾胞小胞とは別の用語で使われることが多い
言語表記発音、読み方
日本語医学甲状腺濾胞*
甲状腺沪胞*,**
こうじょうせんろほう
甲状腺小胞*,***こうじょうせんしょうほう
英語thyroid follicle(s)イロイド・フォリクル(ズ)

 甲状腺の内部には、甲状腺濾胞がびっしりとつまっている。1つ1つの甲状腺濾胞の内側は空洞(濾胞腔)になっている。濾胞の壁は、濾胞上皮細胞と呼ばれる細胞が作っていて、濾胞の内側と外側は完全に区切られ、つながっていない。

 濾胞腔には「コロイド」と呼ばれる、濾胞上皮細胞が分泌した成分が蓄積されている。コロイドは甲状腺ホルモンの原料で、ホルモン放出時に再び濾胞上皮細胞に入り、甲状腺ホルモンに変わった後、完成した甲状腺ホルモンは濾胞の外側に放出される。

カテゴリー: 内分泌系 | 甲状腺 | 微細構造 | 頭頚部

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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