口唇
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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口唇とは、くちびるのこと。口の中の空間(口腔)と、顔の外側の境界をつくる。上くちびる(上唇)と下くちびる(下唇)がある。口唇に囲まれた穴の部分を口裂という。
* 上唇下唇をあわせて呼ぶときは、複数形で呼ぶ。labia oris ラビア・オーリス |
口唇は、口腔前庭(口の中で、歯より外側の空間)の前の壁をつくっている。内部には骨はないが、口輪筋があり、口の形を変えるときに使う。口唇の表面は、口の中に面する部分は口腔粘膜で、重層扁平上皮。その表面は唾液で濡れている。顔の外側に面する部分は、皮膚である。その間の移行部が、くちびるの赤い部分(狭い意味でのくちびる)で、赤唇縁(せきしんえん)という弱く角質化している。口の中に面した部分には、口唇腺という小唾液腺がちらばって埋まっている。