大十二指腸乳頭
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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大十二指腸乳頭とは、十二指腸の内側にある、ちいさな盛り上がり(=乳頭)のこと。中心部はくぼんで穴が開いており、ここは十二指腸につながる管がつながっている。この管から、胆汁と膵液が一緒に流れ込む。別名ファーター乳頭。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
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日本語 | 医学 | 大十二指腸乳頭 | だいじゅうにしちょうにゅうとう |
ファーター乳頭 * | ファーターにゅうとう | ||
英語 | major duodenal papilla | メイジャー・デュオデーナル・パピーラ | |
papilla of Vater | パピーラ・オブ・ファーター | ||
ラテン語 | papilla duodeni major | パピラ・ドゥオデニ・マヨール |
* | ファーターは、17世紀のドイツの解剖学者アブラハム・ファーター Abraham Vater のこと |
胆汁が十二指腸に流れ込む胆管(総胆管)と、膵液が十二指腸に流れ込む膵管(主膵管)とは、十二指腸の直前で合流し、胆膵管となる。胆膵管が十二指腸に合流するところは、接続した管が十二指腸の内側に向かって飛び出した形になっている。これが、大十二指腸乳頭である。場所は、コの字型をした十二指腸の縦に走る部分(十二指腸下行部)の左側で、膵臓のくっついている部分に面する場所である。
小十二指腸乳頭は、副膵管の十二指腸への開口部である。十二指腸乳頭は、大十二指腸乳頭と小十二指腸乳頭をあわせた呼び方。