膵管
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
膵管とは、膵臓で分泌された膵液を十二指腸まで運ぶ管。膵臓の中を通る。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 膵管 | すいかん |
主膵管 | しゅすいかん | ||
英語 | pancretic duct | パンクリアティック・ダクト | |
ラテン語 | ductus pancreaticus | ドゥクトゥス・パンクレアティクス |
膵管は膵臓の中を通っているので膵臓を壊さないと見えない。膵尾から膵頭に向かって体の左右方向に走り、膵液の流れの上流に当たる膵尾では細い管だが、膵臓内でたくさんの導管が合流し次第に太くなる。最終的には、2本の太い管、主膵管と副膵管として集まって、それぞれが十二指腸につながる。主膵管と副膵管をあわせて、膵管と呼ぶ場合もあるが、主膵管のことだけを指して膵管と呼ぶ場合もある。
膵管の十二指腸への合流点は、Cの字型をした十二指腸の縦に走っている箇所(十二指腸曲)にあって、膵管の端が十二指腸の内側に少し飛び出して盛り上がっているので、十二指腸乳頭という。
2箇所のうちの1箇所(主膵管)では、十二指腸の近くで総胆管と合流して胆膵管となってから十二指腸に流れ込む(大十二指腸乳頭=ファーター乳頭)。副膵管の出口は小十二指腸乳頭。主膵管と副膵管が合流してから十二指腸につながる人もいて、このときは十二指腸には大十二指腸乳頭しかない。