杯細胞
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
ゴブレット細胞でこの項目を参照しています
杯細胞とは、上皮内に単独で存在する粘液分泌細胞。標本でみることができる細胞の形が、ゴブレットに似ていることからこう呼ばれる。ゴブレットは、ワイングラスよりも大ぶりの足付きグラスで、水やビールを飲むのに使う。杯はゴブレットの訳。
イラスト:クリスタル製のゴブレット。*1 |
上皮は消化管や気道の内側の表面など、体の表面を覆っている細胞層で、上皮細胞がびっしり並んでできている。ふつうの上皮細胞の中に、粘液を分泌する上皮細胞が点在する場所がある。上皮の断面をみる標本では粘液分泌細胞の形が、核のある下のほうが細く、細胞内に粘液のつまった上のほうがふくらむ特徴的なゴブレットの形にみえる。こういう粘液分泌細胞を杯細胞という。
*1 Source :crystal goblet, Authoer: johnny_automatic. Reproduced and Modified. Permission: Public domain.