破骨細胞
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
破骨細胞とは、骨組織を構成する細胞のひとつで、骨を溶かして壊す(骨吸収をする)細胞。破骨細胞は、骨の外側、内側の表面(骨の外側にある骨膜の下や内側の骨髄との境)にいる。骨髄の細胞からできる大型の細胞で、細胞には核がいくつかある(多核)。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 破骨細胞 | はこつさいぼう |
英語・ラテン語 | osteoclast | オステオクラスト |
骨を溶かす細胞といっても、体にとって悪い細胞というわけではなく、骨は常に一部を壊しながら新しくつくってバランスをとっているので、そのうちの壊す側の働きをになっているということ。逆に骨をつくる細胞は骨芽細胞。
たとえば、背が伸びて骨が伸びるときは、骨組織の古い部分を壊しながら新しい部分をつくっていくし、骨は全身の細胞の活動に必要なカルシウムの保存場所として重要で、血中の余分なカルシウムを取り込んで骨として蓄え、血液中のカルシウム濃度が下がりそうになると、骨のカルシウムを溶かして対応している。