腹腔内
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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腹腔内とは、本来の言葉の意味は「おなかの中全体」(=腹腔)だが、「おなかの内臓の間にあるすき間」(=腹膜腔)だけをさすこともある。
目次 |
「腹腔」をさす場合 †
本来の腹腔内の意味は、文字通り、腹腔という場所をさす。腹腔は、おなかの内臓のある場所で、腹腔を囲んでいるのは、腹筋などからできている腹壁なので、腹壁に囲まれた内側の空間の意味。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 腹腔内 | ふくくうない |
英語 | 形容 | intraabdominal | イントゥラ - アブドミナル |
abdominal | アブドミナル | ||
endoceliac | エンド - スィリアック | ||
celiac | スィリアック |
用例
- 腹腔内器官(腹腔内臓器):腹腔の内側にある器官のこと
腹膜に囲まれた内側(腹膜腔)をさす場合 †
「おなかの中全体」をさすのではなく、おなかの内臓(=腹腔内器官)の間にあるすき間の空間だけを指す言い方。おなかの壁(腹壁)の内側や内臓の表面は、腹膜で覆われているので、このすき間の空間を腹膜で囲まれた空間(=腹膜腔)という。
* 日本語ではあえて「腹膜腔内」という言葉はあまり使わないが、厳密に区別したいときは、これを使えば間違いがない |
用例
- 腹腔内投与:腹膜腔内に薬物を投与すること。略号:i.p.:intraperitoneal
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