虫垂
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
虫垂とは、または、虫様突起とは、消化管の一部分の名前。大腸のもっとも小腸側の端にある盲腸の先に付いている。長さ~10 cm、太さ数 mm 程度の小さな突起物で、内部は盲腸とつながっているが、行き止まり。ここが炎症で腫れるのが虫垂炎。虫垂炎(いわゆる「盲腸」)の手術では盲腸を取るわけではなく、虫垂だけ取る。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 虫垂 | ちゅうすい |
虫様突起 | ちゅうようとっき | ||
英語 | vermiform appendix * | ヴェアミフォーム・アペンディクス | |
appendix * | アペンディクス | ||
ラテン語 | appendix vermiformis * | アペンディクス・ウェルミフォルミス |
* | vermiform は、虫のような形、appendix は付属物の意味 |
大腸の最初の部分は、右の側腹部にあり、小腸が付く場所を境に、上に続く上行結腸と、下にある短い盲腸に分かれる。虫垂は盲腸の下についている。
虫垂の構造は、結腸や盲腸などの大腸に近い構造をしているが、管の直径が非常に細い。虫垂の壁は、リンパ組織が発達している。周囲すべてを腹膜に覆われていて、その一部は虫垂間膜として小腸(回腸)などとつながっている。