陰部神経
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
陰部神経とは、脊髄から出る仙骨神経から起こる末梢神経のひとつ。主に支配するのは、外肛門括約筋や肛門挙筋、尿道括約筋など、骨盤内臓や外部生殖器の筋の運動やこれらの部位の感覚である。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
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日本語 | 医学 | 陰部神経 | いんぶしんけい |
英語 | pudendal nerve* | ピューデンダル・ナーヴ | |
pudic nerve* | ピューディック・ナーヴ | ||
ラテン語 | nervus pudendus | ネルウス・プデンドゥス |
脊髄神経の第2~第4仙骨神経(S2、S3、S4)の前枝が吻合してできる神経で、仙骨神経叢に含めることもあるし、単独で陰部神経叢と呼ぶ場合もある。
骨盤内から目的の臓器に行く途中で、いったん骨盤内から殿部に出て、また骨盤内に戻る。このときに通る穴は、出るときは大坐骨孔の梨状筋下孔を通り、骨盤内に入るときは小坐骨孔を通る。その後、3本のおもな枝、下直腸神経、会陰神経、陰茎背神経(男性の場合、女性では陰核背神経)に分かれる。