筋
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
筋肉でこの項目を参照しています
すじ(筋)の説明は、すじの項目にあります
筋とは、いわゆる筋肉のこと。動物の身体を構成する一要素で、引っ張り力を出して、すばやく自らの長さ・形を変えることができる器官。体の各部にある筋には、みな名前がつけられていて、特定の役割(どこを曲げる、どこを伸ばす、など)をもっている。骨などとともに、運動器系という器官系に分類される。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 筋 | きん |
一般 | 筋肉 | きんにく | |
英語 | muscle | マッスル | |
形容 | muscular | マスキュラー | |
ラテン語 | muscularis | (英語読み)マスキュラリス (ラテン語読み)ムスクラリス |
筋肉の両側が体のどこかの部分に固定されていれば、筋肉の長さが変われば、それに伴って筋肉が固定された部分に力を加えたり、動かしたりできる。動くことができる動物には、たいていみな、筋がある。
筋をつくる細胞と筋組織 †
筋細胞(筋線維) †
筋が動く、力を出すのは、筋細胞のはたらき。筋には、筋細胞がびっしりと無数に配列している。筋細胞は、細胞の中に蛋白質であるアクチンやミオシンの線維が配列し、これが力を出すと、細胞の長さを変えることができる。筋細胞は細長い形をしていることが多く、1個1個の筋細胞のことを筋線維ともいう。筋細胞がびっしりと並んでいる組織を、筋組織という。
赤筋と白筋、速筋と遅筋などは、骨格筋をつくる筋細胞(筋線維)の種類のことなので、骨格筋の項目で説明。
筋組織 †
筋組織は、構造、機能、分布の点から分類されている。詳細は筋組織の項目を参照。骨格筋、心筋、平滑筋に分けられる。
筋の機能や形態による分類 †
体にある筋 †
骨や筋とこれに関連する器官や構造をあわせて、運動器系という分類にまとめることがある。
体の中で筋のある場所は決まっているので、それぞれの筋にはみな名前がついている。
- 上眼瞼挙筋 - 眼筋 - 外眼筋 - 眼球筋 - 咀嚼筋
- 僧帽筋 - 小菱形筋 - 大胸筋 - 棘上筋 - 棘下筋 - 肩甲挙筋 - 肩甲下筋
- 横隔膜
- 腹筋 - 腹壁筋 - 浅腹筋 - 前腹筋 - 外腹斜筋
- 肛門括約筋 - 内肛門括約筋 - 外肛門括約筋 - 肛門挙筋 - 骨盤隔膜 - 恥骨直腸筋 - 尿生殖隔膜
- ハムストリングス - 下腿三頭筋 - 腓腹筋