大脳縦裂 のバックアップ(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
脳の表面の大部分は、大脳が占めている。大脳は、左右2つのかたまり(大脳半球)に分かれて見えるが、その境界は、大脳の正中(左右の中心線)をまっすぐ通る深い溝、大脳縦裂がつくている。大脳縦裂は、大脳の前端から後端まで続いているが、大脳の下面にはない。
大脳の表面にある大脳皮質は、大脳縦裂のすき間に面する表面にもある。たとえば、後頭葉にある視覚中枢は、大脳縦裂に面した大脳皮質にあるので、周りからはみえない。
左右の大脳半球は、脳梁でつながっているが、脳梁は大脳縦裂の溝の奥にある。脳梁も大脳の一部である。
脳が頭蓋骨のなかにあるときは、大脳縦裂には大脳鎌が入っている。大脳鎌は硬膜を含む髄膜が、頭蓋骨の内側から離れて張り出した部分。大脳がずれたり、回転したりしないようにするはたらきがある。