ダグラス窩 のバックアップ(No.3)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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直腸子宮窩でこの項目を参照しています
ダグラス窩とは、または、直腸子宮窩とは、直腸と子宮を上から覆っている腹膜が、それらの臓器の間のすき間に入りこんでできる、深いくぼみのこと。立った姿勢(立位)では、腹膜腔(腹腔で、腹膜に囲まれる空間)の中でもっとも低い場所になるので、腹膜に病気が及んだときに腹水がたまる場所。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | ダグラス窩 * | ダグラスか |
直腸子宮窩 | ちょくちょうしきゅうか | ||
英語 | Douglas pouch * | ダグラス・パウチ | |
rectouterine pouch | レクト-ユーテライン・パウチ | ||
rectouterine excavation | レクト-ユーテライン・エクスカヴェイション | ||
ラテン語 | excavatio rectouterina | エクスカウァティオ・レクト-ウテリナ | |
cavum douglasi * | カウム・ドウグラスィ |
* | ダグラス Douglus は、17世紀末~18世紀前半のスコットランドの解剖学者・外科医のジェームズ・ダグラス(James Douglas)のこと |
直腸、子宮、膀胱など、腹腔の下部にある臓器(骨盤内臓器)では、腹膜が臓器の上半分だけを覆っている。腹膜が並んだ臓器の表面に貼り付くので、臓器のでこぼこに沿って、腹膜も上下し、臓器と臓器のすき間では、腹膜が深く入り込む。この入り込みかたは、直腸と子宮の間(直腸子宮窩)がもっとも深い。
本来のダグラス窩は女性にしかないが、男性でこれに相当する直腸膀胱窩(直腸と膀胱との間にある)のことを、慣用的にダグラス窩と呼ぶこともあるかもしれない。男性の直腸膀胱窩は、女性のダグラス窩ほど深くはくぼまない。
カテゴリー: 腹部