結腸ひも のバックアップ(No.6)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
結腸ひもとは、結腸のまわりを縦(長軸方向)に走る3本のひも状の盛り上がり。筋肉でできていて、大腸の盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸にある。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 結腸ひも | けっちょうひも |
ラテン語・英語 | 複数 | teniae coli | (英語読み)ティーニー・コーライ (ラテン語読み)テニアエ・コリ |
英語 | 複数 | colic teniae | コーリック・ティーニー |
bands of colon | バンズ・オブ・コロン |
結腸の壁にある2層の平滑筋層のうち、外側の縦走筋層が変化してできたもの。消化管の大部分では、壁に2層の平滑筋層(内輪走筋、外縦走筋)がある。小腸などでは2層とも腸を完全に取り巻いているが、結腸では外側(腸の周囲に近い側)の縦走筋が腸のまわりを完全に取り巻かず、3ヶ所だけに集まっている。これが結腸ひもである。結腸ひものないところでは、平滑筋層は内輪走筋の1層だけで外縦走筋はないか、あってもごく薄い層になっている。
結腸ひもは、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸にあるが、虫垂や直腸にはない。虫垂や直腸の筋層は、小腸と同じように2層の筋層で取り巻かれている。3本の結腸ひもにはそれぞれ名前がついているが、その名前は、横行結腸でついている位置によってつけられている。間膜ひもは後面の横行結腸間膜のところに、大網ひもは前面の大網のところ、自由ひもは下面の何もないところにある。