結腸ひも

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 結腸ひもとは、結腸のまわりを縦(長軸方向)に走る3本のひも状の盛り上がり。筋肉でできていて、大腸盲腸上行結腸横行結腸下行結腸S状結腸にある。

言語表記発音、読み方
日本語医学結腸ひもけっちょうひも
ラテン語・英語複数 *teniae coli(英語読み)ティーニー・ーライ
(ラテン語読み)テニアイ・コリ
英語複数 *colic teniaeコーリック・ティーニー
bands of colonバンズ・オブ・コロン
* 結腸の周囲に3本あるので,まとめて呼ぶときは複数形となる

 結腸の壁にある2層の平滑筋層のうち、外側の縦走筋層が変化してできたもの。消化管の大部分では、壁に2層の平滑筋層内輪走筋外縦走筋)がある。小腸などでは2層とも腸を完全に取り巻いているが、結腸では外側(腸の周囲に近い側)の縦走筋が腸のまわりを完全に取り巻かず、3ヶ所だけに集まっている。これが結腸ひもである。結腸ひものないところでは、平滑筋層は内輪走筋の1層だけで外縦走筋はないか、あってもごく薄い層になっている。

 結腸ひもは、盲腸上行結腸横行結腸下行結腸S状結腸にあるが、虫垂直腸にはない。虫垂や直腸の筋層は、小腸と同じように2層の筋層で取り巻かれている。3本の結腸ひもにはそれぞれ名前がついているが、その名前は、横行結腸でついている位置によってつけられている。

  • 間膜ひもは後面の横行結腸間膜のところに、
  • 大網ひもは前面の大網のところ、
  • 自由ひもは下面の何もないところにある。

カテゴリー: 消化器系 | 腹部 | 消化管

 
 

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