胸骨 のバックアップ(No.6)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
胸骨とは、胸(胸部)の前面の中央部(正中)にある骨。左右の肋骨(第1~第7肋骨の肋軟骨)や左右の鎖骨と関節をつくり、胸郭をつくっている。平たい形をした扁平骨に分類される。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 胸骨 | きょうこつ |
英語 | breastbone | ブレストボウン | |
ラテン語・英語 | sternum | (英語読み)スターナム (ラテン語読み)ステルヌム |
胸骨の形は上下に長く、3つの部分に分かれていて、上から胸骨柄、胸骨体、剣状突起と呼ばれる。それらは軟骨結合により連結しているが、軟骨は加齢とともに次第に骨化していくので、一つの骨として一体化する。
図:胸骨(前から見たところ) *1 胸骨は、上から順に胸骨柄(紫色 )、胸骨体(赤色 )、剣状突起(オレンジ色 )の3つの部分からできる |
図:胸骨(左斜め前から見たところ) *2 胸骨(胸骨柄:紫色 、胸骨体:赤色 、剣状突起:オレンジ色 )は、胸骨柄の上部で鎖骨(水色 )と、胸骨柄・胸骨体の側面で肋軟骨(第1~第7肋軟骨、黄色 )と連結する。黄緑色 は肋骨(肋硬骨) |
胸骨には、3種類のくぼみがある。鎖骨切痕は、胸骨柄の上部で、左右の鎖骨がつく部分のくぼみのこと。頚切痕は、左右の鎖骨切痕の間のくぼみ。そして、肋骨切痕は、胸骨柄と胸骨体の側面にある肋軟骨との結合部位のくぼみをいう。
胸骨柄と胸骨体の連結部は前方(体表の側)にでっぱっていて、胸骨角と呼ばれ、ここの側面には第2肋骨が付着する。
*1 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本
*2 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本