尺骨 のバックアップ(No.2)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 尺骨とは、から手首までの部分(=前腕)を支えている2本ののうち、小指側(前腕の内側)にあるほうで、の出っぱり(肘頭)を作っている骨。長骨である。前腕のもう一方の骨(親指の側(母指側、前腕の外側))にある骨は橈骨

言語表記発音、読み方
日本語医学尺骨しゃっこつ
英語・ラテン語ulna *(英語読み)ルナ
(ラテン語読み)ウルナ
ラテン語cubitus *クビトゥス
英語形容ulnar ~アルナー
* ulna や cubitus のもとの意味はで、英語、ラテン語の尺骨は、「肘の骨」の意味

 尺骨は、手首をつなぐ太い骨で、のところが近位端(上端)、手首側が遠位端(下端)である。近位端で太く、遠位端で細い。近位端では上腕骨との間に腕尺関節をつくる。腕尺関節は肘関節の働きを主として担っている。この関節は蝶番関節で、1方向の向きの運動(肘の曲げ伸ばしの向き)のみができる。関節の尺骨側には深い関節窩がある。また、肘の出っ張り(肘頭)は、尺骨でできている。尺骨の遠位端には手首の関節があるが、手根骨との間には[9関節円板]]があるため、尺骨手根関節とは呼ばない。手首の関節を主としてつくるのはもういっぽうの前腕の骨である橈骨である。遠位端(手首の側)の内側は細長く伸びていて茎状突起になっている。

 前腕で並んでいる橈骨との間には、の付近と手首の付近と2箇所で接触しており、上橈尺関節下橈尺関節と呼ばれる。

カテゴリー: 運動器系 | 骨格系 | | 前腕 | 上肢

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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