長骨
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
長骨とは、体にある骨を、形で分類したときのタイプのひとつで、四肢に多い、細長い棒状の形をした骨のこと。たとえば、二の腕(=上腕)の骨(上腕骨)や太もも(=大腿)の骨(大腿骨)など。つまり、長骨という名前の骨があるわけではない。長骨の内部は空洞で管(くだ)になっているので、長骨の別名には、管状骨、長管骨などがある。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 長骨 | ちょうこつ |
管状骨 * | かんじょうこつ | ||
長管骨 * | ちょうかんこつ | ||
英語 | long bone | ロング・ボウン | |
tubular bone | テュビュラー・ボウン | ||
pipe bone | パイプ・ボウン | ||
ラテン語 | os longum | オス・ロングム |
管状になっている長骨の壁は骨組織でできており、硬さ、強さをつくり出している。空洞は骨髄腔とよばれ、中に入っている組織を骨髄と呼ぶ。
長骨は、形についての骨の分類なので、実際の長さとは関係ない。手足の指の骨(=指節骨)は非常に小さいが、細長いので長骨に含められる。
長骨でない骨には、短骨(たてと横が同じような長さの骨、例:手根骨など)、扁平骨(平べったい骨、例:肩甲骨など)、不規則骨(不規則形骨)(複雑な形をした骨、例:頭蓋骨の多くなど)などがある。