海馬 のバックアップ(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 海馬とは、大脳に属しているの部位の名前。大脳皮質の中でも系統的に古い大脳古皮質に含まれ、機能としては、新しい記憶(短期記憶)の形成や情動(気持ちの動き)などに関与する。大脳辺縁系に含められる。

 側頭葉にあり、その表面に面してはいるが、が入り組んだところにあるので、脳の周りからは隠れていて見えない。側頭葉の表面を下にたどり、さらに内側に回り込んだ先のいちばん奥まったところにある。側頭葉の中を通る側脳室にも接して前後に細長くのびる。

 海馬とは、hippocampus の訳語で、海馬の形がギリシャ神話の海の怪物ヒポカンポス(hippokampos、hippo=馬、kampos=[海の]怪物)に似ていることからつけられた。ヒポカンポスは頭と胴体が馬、しっぽが魚の形をしている怪物。タツノオトシゴも漢字で海馬と書くが、同じくヒポカンポスの学名がつけられている。ちなみに、カバは漢字で河馬、学名は Hippopotamus(ヒポポタムス、hippo =馬、potamos=川)。hippo (馬)が共通なだけで、それ以外はあまり関係ない。

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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