不随意筋

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 不随意筋とは、筋肉のうち、自分の意思で動かそうと思っても、ふつうは動かすことのできない筋のこと。筋の種類で言えば、心臓心筋消化管血管をはじめとして多くの内臓にある平滑筋(内臓筋)がみな不随意筋。これらの筋の運動は、意識しなくとも体が勝手に行ってくれている。逆に、大部分の骨格筋は自分の意思で動かすことができ、随意筋と呼ばれる。

言語表記発音、読み方
日本語医学不随意筋ふずいいきん
英語involuntary muscleインヴォランタリー・ッスル

 意識的な運動には、大脳新皮質が直接的、間接的に運動の指令を出している。随意筋ではこの回路があるが、不随意筋ではそういう回路はない。内臓などの平滑筋では視床下部などが自律神経を通してその運動を支配しており、一方、心筋ではなどの神経系ではなく、心臓内の、特殊な心筋(特殊心筋線維)が運動を起こしている。

 随意筋である骨格筋であっても、意識的な運動以外にも、反射や無意識的な調節的な運動「も」行う。これと不随意筋の話を混同しないようにする。不随意筋とは、意識的な運動の「できない」タイプの筋のこと

カテゴリー: 組織分類 | 筋組織 | 運動器系 | 筋系 |

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
 どのページにでも自由にリンクしてください。でも、このサイトの文を他の場所に転載(コピー・ペースト)しないでください(コピーした内容に間違いがあったとき、その間違いはその後このサイト上では誰かに修正されるかもしれませんが、あなたがコピーした先では間違ったまま残ってしまいます)。