馬尾 のバックアップ(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
馬尾(ばび)とは、または、馬尾神経(ばびしんけい)とは、脊髄から出て、脊髄の下端よりも下に向かって伸びる、10本以上の神経(末梢神経)の束のこと。脊髄は背骨に囲まれた脊柱管の中にあるが、馬尾も脊柱管の中を、脊髄の下端から下に向かって伸びる。
脊髄は脊柱管の中にある。脊髄から出る神経を脊髄神経と呼ぶが、脊髄神経は脊柱管から出るとき、椎骨と椎骨の間の椎間孔を通って出ていく。脊髄は脊柱管の中で、頚椎から腰椎上部の高さまでを占めていて、腰椎以下の脊柱管には脊髄本体はなく、脊髄から出て腰椎以下の椎間孔を通る脊髄神経の束だけが通る。この神経の束を脊髄から下に向かって馬の尻尾のように神経が伸びているように見えることから馬尾と呼ぶ。
馬尾は神経(末梢神経)の束である。脊髄の下端から下に向かって、終糸というひも状組織が伸びるが、終糸は結合組織で、これは馬尾には含めない。