ヘンレ係蹄

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~

ヘンレループヘンレのワナ尿細管係蹄ネフロンループでこの項目を参照しています

 ヘンレ係蹄とは、または、ヘンレループとは、腎臓内を走るすべての尿細管の途中が、長いループをつくっている部分のこと。

言語表記発音、読み方
日本語医学ヘンレ係蹄 *, **ヘンレけいてい
ヘンレループ(ヘンレのループ) *
ヘンレのワナ *
尿細管係蹄 **にょうさいかんけいてい
ネフロンループ
英語loop of Henle *ープ・オブ・ンリ
Henle's loop *ンリーズ・ープ
Henle's ansa *ンリーズ・ンサ
nephron loopフロン・ープ
* ヘンレ Henle は、19世紀のドイツの解剖・病理学者、フリードリヒ・グスタフ・ヤコブ・ヘンレ Friedrich Gustav Jacob Henle のこと
** 係蹄とは、地面にヒモの輪を作り動物の足を引っかける罠(ワナ)の意味

 1本の尿細管は、腎小体ボーマン嚢糸球体)からはじまり、最後は集合管として何本も合流する。腎小体がある場所も集合管が始まる場所も腎皮質で、集合管は腎皮質から腎髄質にのびる。腎小体から出た尿細管は、しばらく近位尿細管として皮質を走行したあと、いったんまっすぐ髄質に進み、髄質内でUターンして、また皮質にまっすぐ戻って、遠位尿細管としてしばらく走って集合管になる。この「いったん髄質に行って戻る部分」をヘンレ係蹄(ヘンレループ)という。皮質から髄質にまっすぐ進む前半部をヘンレ係蹄の下行脚、髄質から皮質にまっすぐ戻る後半部を上行脚という。管の構造は、ヘンレ係蹄の下行脚の最初のほうは近位尿細管で、上行脚のかなり多くが遠位尿細管で、その間の髄質を走る部分がヘンレ係蹄の部分だけにある中間尿細管である。中間尿細管は、管の壁を作っている細胞が平べったい(=単層扁平上皮)ため、近位尿細管や遠位尿細管管に比べて管がかなり細い。ヘンレ係蹄のうち、中間尿細管でできている部分を、ヘンレ係蹄の細い部分、ヘンレ係蹄のうち、近位尿細管または遠位尿細管でできている部分をヘンレ係蹄の太い部分とも呼ぶ。

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