上皮組織
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
詳細は上皮の項目にもあります
上皮組織とは、動物の体を作る組織の基本4型のうちのひとつで、細胞どうしが密着して、シート状や、かたまり状の構造をつくっているもの。細胞と細胞の間が密着しているのがポイントで、体内で2つの異なったエリア、部分の間の境界をつくったり、物質を作り出す分泌腺をつくったりしている。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 上皮組織 | じょうひそしき |
英語 | epithelial tissue | エピスィーリアル・ティシュー |
上皮組織の代表例は、細胞がお互いに密着して、全体としてシート状に、平面的にひろがっているもので、これが上皮である。上皮は、体の内外の表面をすべて覆っており、その場所ごとに違った役割を持ち、細胞の並び方なども異なっている。細胞の形と並び方によって、上皮はいくつかのタイプに分類されている。どの種類の上皮がどこにあるかは、上皮を参照。
この上皮が特殊化したものと考えられるのが腺(分泌腺)。腺は、分泌物を作って細胞外に放出する組織で、複数の細胞が腺を作っている場合、それらの細胞どうしは上皮のように密着している。腺には、消化管内や体外などに消化液や汗などの液体を分泌する外分泌腺や、血液中にホルモンなどを分泌する内分泌腺などがある。
これらの上皮組織を構成している細胞を上皮細胞(上皮性細胞)という。ある細胞が、上皮を作る細胞に特有の性質をもっていることを、その細胞は上皮性だという。