微絨毛

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

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 微絨毛とは、細胞の表面に生えている細い突起の一種で、ふつうたくさん集まって毛のように生えている。微絨毛は線毛(繊毛)とはちがって、波打つように動くことはできない。

言語表記発音、読み方
日本語医学微絨毛*びじゅうもう
一般微柔毛*,**
英語・ラテン語単数microvillus***(英語読み)マイクロヴィラス
(ラテン語読み)ミクロウィルス
複数microvilli***(英語読み)マイクロヴィライ
(ラテン語読み)ミクロウィリ
* 微絨毛の「絨」は、絨毯(じゅうたん)の「絨」で、絨毯のように毛がびっしりと生えそろっている様子を表す言葉。ただ、この字が難しいことから、高校以下の教科書をはじめとして、一般に使われる言葉としては、「絨」を「柔」に置き換えて、微柔毛と書くことがある。同じような言い換えは絨毛にもある
** 解剖学ではこの漢字は使わない。異体字を参照
*** 1つの細胞に多くの微絨毛がまとまって生えていることが多いので、ほとんどの場合、複数形を使う

 微絨毛の一本一本を見分けるには電子顕微鏡でないと難しいが、光学顕微鏡でも、微絨毛がびっしり生えそろっていると、そこが細胞の縁取りのようになってみえることがある。これは、刷子縁(線条縁、小皮縁)と呼ぶ。

 微絨毛の内部には、アクチンでできた骨組があり、その形を保っている。

カテゴリー: 細胞内構造 | 細胞小器官 | 電子顕微鏡レベル

 
 

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