恥骨直腸筋

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 恥骨直腸筋とは、骨盤底にあって、骨盤の内外を仕切っている筋層(=骨盤隔膜を作る筋のうちのひとつ。恥骨肛門直腸)をつなぐように走り、肛門を前方から引っ張って支えるはたらきがある。肛門を後方に引く他の筋と合わせて肛門挙筋と呼ばれる。

言語表記発音、読み方
日本語医学恥骨直腸筋ちこつちょくちょうきん
ブラウネ筋 *ブラウネきん
英語puborectal muscleピュボ-クタル・マッスル
Braune muscle *ウネ・マッスル
ラテン語musculus puborectalis *ムスクルス・プボレクタリス
* Braune は、19世紀のドイツの解剖学者 クリスティアン・ブラウネのこと。

 肛門は、骨盤の下に開いている大きな穴(=骨盤下口)の中央にある。排便のとき、お腹に力を入れて便を体外に押し出すが、肛門ごと体外に押し出されないように、肛門を周囲のから引っ張って支えているのが、肛門挙筋である。恥骨直腸筋は、肛門挙筋のうちの前部をつくり、肛門を前方から支える。

 恥骨直腸筋の筋の一部は、肛門を直接取り巻くように走り、肛門を閉じる働きもあるので、その部分の筋を特に、他の筋の同じはたらきをする部分とあわせて外肛門括約筋と呼ぶ。

カテゴリー: 運動器系 | 筋系 | | 骨盤 | 腹部

 
 

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