膵臓
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
膵臓とは、腹部にある器官で、消化液である膵液を作り出す消化腺の働きがあり、これを十二指腸へと流し込む外分泌腺。消化器系に属する器官。単に膵ともいう。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 膵臓 | すいぞう |
膵 | すい | ||
英語・ラテン語 | pancreas | (英語読み)パンクリアス (ラテン語読み)パンクレアス | |
英語 | 形容 | pancreatic | パンクリアティック |
膵臓のもうひとつの大事な機能は、膵臓の中に散らばるランゲルハンス島がもっていて、こちらはインスリン、グルカゴンなどのホルモンを分泌する。ランゲルハンス島を、膵臓とは別の器官として考えて、内分泌系に含めることもある。
膵臓の場所 †
膵臓は、腹腔内では上部にあり、前から見ると胃のうしろ(背側)に隠れている。腹腔の背中側の壁(後腹壁)にくっついている、後腹膜器官である。胃のとなりにある脾臓の付近から、胃の反対側につながっている十二指腸までのびている20 cm 以上にもなり細長い。十二指腸の側が膵頭部、脾臓の近くの側が膵尾部。
膵臓で分泌された膵液は、膵臓の中を走る膵管を通って、最終的には、2箇所で十二指腸に流れ込む(主膵管と副膵管)。合流点はCの字型をした十二指腸の縦に走っている箇所(十二指腸曲)にあって、膵管の端が十二指腸の内側に少し飛び出して盛り上がっているので、十二指腸乳頭という。2箇所のうちの1箇所(主膵管)では、十二指腸の近くで総胆管と合流して胆膵管となってから十二指腸に流れ込む(大十二指腸乳頭=ファーター乳頭)。