ハムストリングス のバックアップ(No.3)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

大腿部膝屈筋、膝屈曲筋、ハムストリング筋、ひかがみ筋でこの項目を参照しています

 ハムストリングスとは、またはハムストリング筋とは、大腿の後ろ側にあるいくつかの筋をまとめて呼ぶ名前。大腿後面の筋のうち、その筋の下側の腱が膝の裏(膝窩)の横を通り(=膝窩腱)、すねの骨(脛骨、腓骨)についているもの。医学・解剖学用語というよりも、トレーニングなどの分野で使われるようになった言葉。膝を曲げるのに働くため、医学・解剖学では、大腿部膝屈筋、膝屈曲筋 などの呼び名を使うこともある。

言語表記発音、読み方
日本語医学大腿部膝屈筋だいたいぶ - ひざくっきん
膝屈曲筋ひざくっきょくきん
一般ハムストリング(ス)
ハムストリング筋ハムストリングきん
膕筋ひかがみきん
英語hamstring(s) *ハムストリング(ス)
hamstring musclesハムストリング・マッスルズ
* 英語の hamstring は、大腿後面の筋の意味で使う時と、膝窩腱の意味で使う時がある。これを区別するために、筋を指すときは hamstring muscles にすると間違いがない

 もともと、英語の hamstring (ハムストリング)とは膝の裏(膝窩)の横を通る腱(=膝窩腱)のこと。これらの腱につながる大腿後面の筋を hamstring muscles (ハムストリング筋)と呼んでいたが、現在は意味が変わってしまい、hamstrings だけでもこれらの筋そのものを指すようになった。英語の hamstring は今でもどちらの意味で使うこともある。一方、英語とは違って、日本語でハムストリング(または複数形にしてハムストリングス)と言ったときに、膝の裏の腱を指すことはまずないので、ハムストリングの後の「筋」はつけてもつけなくても意味は変わらない。

ハムストリングに含まれる筋 †

 ハムストリングスには、ふつう膝の裏を通る腱(膝窩腱)をつくる筋が含まれるが、どの筋を指すのかには何通りか考え方があるらしい。

  • かならず含まれるのは、半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の長頭の3つ。

 これらは坐骨結節からおきて脛骨か腓骨に付くので、股関節と膝関節の2つを越える二関節筋で、どれも脛骨神経の支配を受けるのが共通点。これに、

  • 大腿二頭筋の短頭(大腿骨から起こり腓骨に付く、総腓骨神経支配)を加えることが多い
  • 薄筋、縫工筋など、内側の膝窩腱をつくる筋も含まれることがある
  • 膝の裏を通る腱をつくらないが、半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の長頭と同じく脛骨神経の支配を受ける大内転筋を含める場合もあるらしい
 英語の ham の昔の意味は、動物のあしの途中の曲がったところ、つまり膝やかかとのことだった。その場所にある string (ひも、楽器の弦、弓のつる、腱の昔の言い方)には膝窩の腱やアキレス腱などがある。これらがもともとの hamstring。

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