白血球
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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白血球とは、血液に含まれる細胞(血球)のうち、赤血球と血小板以外のたくさんの種類の細胞をまとめて呼ぶ名前。どれも骨髄でつくられ、主に免疫系の働きをになっている。赤血球と違い、細胞内には核があり、ふつうの細胞のような外見で、赤血球より大きく、血液中での数はずっと少ない。
* | WBC は、white blood cell の略 |
白血球という名前は、血液の細胞を沈殿させて分離したとき、赤血球の層の部分が赤くなるのに対し、色が白っぽい細胞の層になることから。赤血球が赤いのは細胞内に赤い色のヘモグロビンをもつためで、それ以外のふつうの細胞は、白血球と同様に白っぽく見える。
白血球のことが現場で「ワイセ」と呼ばれることがあるのは、白血球のドイツ語名 weißen Blutkörperchen (ヴァイセン・ブルートゥ-ケルペルヒェン、weißen:白い、Blut:血液の、körperchen:小体)に由来する。
白血球の分類 †
大きく3種類、顆粒球(顆粒白血球)、リンパ球、単球に分けられる。顆粒球は多核白血球に分類され、リンパ球と単球はあわせて単核白血球に分類される。単核白血球が球形に近い核を1コもつのに対し、多核白血球の核は、途中に細くくびれたところがあることで核が何個かに分かれているように見える(核が分葉している)。
顆粒球はさらに3種類、好中球、好酸球、好塩基球に分けられる。リンパ球は形の上では大リンパ球と小リンパ球に分けられるが、働きによる分類はそれとは関係なく、B細胞(Bリンパ球)、T細胞(Tリンパ球)などに分けられる。