噴門 のバックアップ(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 噴門とは、または噴門部とは、をいくつかの部分に分けたとき、食道とつながっている胃の入口のこと。噴門以外の胃の部分の名前には、胃底胃体があり、胃が十二指腸につながる出口の部分は幽門

 噴門は横隔膜のすぐ下の腹腔内にある。食道が横隔膜を通り過ぎるのは第10胸椎のある高さで、噴門があるのは第12胸椎の高さ。胃の出口の幽門では、胃壁筋層がそこだけ厚くなった幽門括約筋があって、内容物が十二指腸に流すかどうかを調節しているが、噴門には、噴門括約筋というような特殊な筋層はない。

 噴門は、細い管状の食道が、胃の入口で急に広がっている箇所で、食道ではなくての一部。この部分の胃壁の構造は胃の他の場所と似ているが、噴門にあるは、胃液を分泌する固有胃腺胃底腺)ではなく、噴門腺という粘液性の液体を分泌する腺(粘液腺)である。噴門腺の分泌物は中性なので、酸性の胃液が食道の方に来て壁が溶けないようにしている。噴門のすぐとなりの食道の一番下にも噴門腺があるが、そちらは食道噴門腺として区別することもある。

 食道の境界線だけを噴門と呼び、その周辺の場所を噴門部と呼んで区別することもある。また、別の言い方では、食道と胃の境界線を噴門口と呼び、境界付近の場所を噴門と呼ぶ場合もある。

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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