腔 のバックアップ(No.4)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 とは、外側を何かの構造によって囲まれ、外側と区切られた、袋状あるいは管状で中空の構造の内側にできた場所のこと。「~腔」の形で使われる。内側の場所は空洞で空気や液体が満ちていたり、内臓などが入っている場合などさまざま。

言語表記発音、読み方
日本語医学くう
医学以外こう
英語caveイヴ
cavityキャヴィティ
ラテン語cavitasカウィタス
cavumカウム

 「腔」の字を、「こう」でなく「くう」と読む読み方は、辞書には載っていないが、医学の分野でだけ習慣的に使われている読み方。したがって、それぞれの言葉を、医学の専門用語として用いるとき以外には、「腔」を「こう」と読む読み方が正しいとされる。

 たとえば、腹腔(ふくこう/ふくくう)、体腔(たいこう/たいくう)は、生物学の教科書では「ふくこう」「たいこう」と読むように書いてあるし、一般の雑誌や新聞に書かれているときには「ふくこう」「たいこう」とフリガナが振られる。また、医学用語に詳しくない人からは、「その字を『くう』と読むのは間違い」と指摘されたりもすることもある。

腔の例

  • 管腔(かんくう)
  • 胸腔(きょうくう)
  • 胸膜腔(きょうまくくう)
  • クモ膜下腔(くもまくかくう)
  • 口腔(こうくう)
  • 骨髄腔(こつずいくう)
  • 骨盤腔(こつばんくう)
  • 歯髄腔(しずいくう)
  • 心膜腔(しんまくくう)
  • 髄腔(ずいくう)
  • 体腔(たいくう)
  • 頭蓋腔(とうがいくう)
  • 内腔(ないくう)
  • 肺胞腔(はいほうくう)
  • 鼻腔(びくう)
  • 腹腔(ふくくう)
  • 腹骨盤腔(ふくこつばんくう)
  • 腹膜腔(ふくまくくう)

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<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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