腹腔動脈 のバックアップ(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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- 1 (2013-09-14 (土) 19:19:47)
- 2 (2018-01-10 (水) 21:55:29)
腹腔動脈とは、大動脈から直接、枝分かれする動脈のひとつで、腹腔の内臓のうち、もっとも上部にあるいくつかの内臓(胃、脾臓、肝臓、膵臓、十二指腸など)に血液を供給する。
大動脈のうち、腹腔を通る部分を腹大動脈というが、腹大動脈からその前方にある腹腔内臓に向かって、大動脈の前面から出る枝は3本ある。上から腹腔動脈、上腸間膜動脈、下腸間膜動脈で、これらは対をなさず1本ずつしかない血管。
腹腔動脈は、腹腔の上部(横隔膜のすぐ下、第12胸椎から第1腰椎の高さ、膵臓の上端の高さ)にある。腹大動脈から出たあと、1、2cmのところですぐに3つに分かれる。左胃動脈、脾動脈、総肝動脈の3本。左胃動脈は胃の左側に、脾動脈は膵臓のとなりを通って膵臓に枝を出しながら脾臓に、総肝動脈は、胃、膵臓、十二指腸に行く枝を出したあと、固有肝動脈(肝動脈)になる。
これらの臓器(肝臓以外)から出てきた血液は門脈に集まり、肝臓に流れ、肝静脈を通って大静脈に戻る。したがって、腹腔静脈という血管は存在しない。