馬尾 のバックアップ(No.2)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
馬尾(ばび)とは、または、馬尾神経(ばびしんけい)とは、脊髄から出て、脊髄の下端よりも下に向かって伸びる、10本以上の神経(脊髄神経)の束のこと。脊髄は背骨に囲まれた脊柱管の中にあるが、馬尾も脊柱管の中を、脊髄の下端から下に向かって伸びる。馬尾とは馬のしっぽのこと。脊髄との関係を魔法使いのほうきで例えると、ほうきの柄が脊髄で、ほうきの穂が馬尾。
脊髄は脊柱管の中にある。脊髄から出る神経を脊髄神経と呼ぶが、脊髄神経は脊柱管から出るとき、椎骨と椎骨の間の椎間孔を通って出ていく。脊髄は脊柱管の中で、頚椎から腰椎上部の高さまでを占めていて、腰椎以下の脊柱管には脊髄本体はなく、脊髄から出て腰椎以下の椎間孔を通る脊髄神経の束だけが通る。
馬尾は神経(末梢神経)の束である。脊髄の下端から下に向かって、終糸というひも状組織が伸びるが、終糸は結合組織で、これは馬尾には含めない。