上行大動脈

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 上行大動脈とは、心臓左心室を出た大動脈の最初の部分で、大動脈が上方に向かう部分のこと。

言語表記発音、読み方
日本語医学上行大動脈じょうこうだいどうみゃく
英語ascending aortaンディング・エイウタ
ラテン語aorta ascendensアオルタ・アスケンデンス

 大動脈のうちでも最も太く、体格によるが直径4〜5 cmほどもある。長さは10 cm もないほどの短い部分。上行大動脈のあとは弧を描くように方向を変え(大動脈弓)、下向きに進む下行大動脈になる。

 上行大動脈は左心室を出たところから始まるが、左心室の出口には大動脈弁がある。上行大動脈の下部、大動脈弁の付近は膨らむように太くなっており、大動脈球という。そこからは2本の冠状動脈左冠状動脈右冠状動脈)が枝分かれして心臓血液を供給する。上行大動脈から分かれる動脈はこの2本だけである。

 上行大動脈全体を心膜心膜腔が囲んでいる。

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