有鞘神経線維

『1年生の解剖学辞典』～解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説～

　有鞘神経線維とは、神経線維のうち、シュワン細胞の細胞質でできた、シュワン鞘と呼ばれる鞘（さや）によって包まれている神経線維のこと。末梢神経系にある神経線維は、ふつうみなこのタイプなので、あえてこの言葉を使うことはほとんどない。

言語		表記	発音、読み方
日本語	医学	有鞘神経線維	ゆうしょうしんけいせんい
英語		nerve fiber with neurilemma*	ナーヴ・ファイバー・ウィズ・ニューリレンマ

* neurilemma は、神経線維鞘（＝シュワン鞘）

　有髄神経線維、無髄神経線維とは、シュワン細胞などが神経線維を包むときの包み方に関する違いのことなので、ここでの話とは別。

　シュワン細胞とは、体中に張り巡らされている神経、つまり末梢神経系にある細胞。中枢神経系（脳や脊髄）でシュワン細胞に代わる役割を果たす細胞はグリア細胞だが、グリア細胞はシュワン細胞のようにすべての神経線維を包むことはない。したがって、有鞘神経線維とは末梢神経系にある神経線維である。

カテゴリー: 神経組織 | 神経細胞

＜ご注意＞　『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
　どのページにでも自由にリンクしてください。でも、このサイトの文を他の場所に転載（コピー・ペースト）しないでください（コピーした内容に間違いがあったとき、その間違いはその後このサイト上では誰かに修正されるかもしれませんが、あなたがコピーした先では間違ったまま残ってしまいます）。

１年生の解剖学辞典

本文へ戻る