寛骨 のバックアップ(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
無名骨、腰骨でこの項目を参照しています
寛骨とは、骨盤を作っている骨のひとつで、複雑な形をした扁平骨である。左右1対。骨盤は腹部の内臓を下から支えているが、この前方と側方の壁を作る骨である。体の後方では、骨盤は背骨(脊柱)の一部である仙骨を、寛骨が左右から挟みこむような形で結合し(仙腸関節)、前部では、左右の寛骨どうしが結合している(恥骨結合)。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 寛骨 | かんこつ |
一般 | 腰骨 | こしぼね | |
無名骨 (*1) | むめいこつ | ||
英語 | hip bone | ヒップ・ボウン | |
coxal bone (*2) | コクサル・ボウン | ||
innominate bone (*1) | イノミネイト・ボウン | ||
ラテン語 | os coxae (*1) | オス・コクサエ |
*1 かつて解剖学用語として使われたが、現在は使われていない
*2 coxa は、ラテン語で骨盤に対応して体が横にふくらんだ部分のこと(股関節部)
寛骨は、発生の過程では、まずは、坐骨、腸骨、恥骨という3つの骨として形成され、それが年齢と共に1つの骨に融合する。上部が腸骨、下部の前部が恥骨で、後部が坐骨である。これらの骨が結合している交点付近に大腿骨との間の関節をつくる寛骨臼がある。