腸骨

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

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 腸骨とは、恥骨坐骨と融合して寛骨骨盤の骨)をつくっているで、寛骨の上半分を構成している。平べったい扁平骨である。腸骨の上縁は体表(体の表面)からさわることができる。ベルトの高さで体の左右にある部分。これを日常生活では腰の骨、腰骨などと呼ぶこともある。

言語表記発音、読み方
日本語医学腸骨ちょうこつ
一般腰骨こしぼね
腰の骨こしのほね
英語医学iliac boneリアック・ウン
一般flank bone *ンク・ウン
英語・ラテン語ilium(英語読み)リアム
(ラテン語読み)イリウム
ラテン語os iliumオス・イリウム
* flank は横腹の意味

 腸骨の主な働きは、背骨から骨盤にかかる上半身の体重をささえ、大腿骨に伝えること、腹部内臓腹腔内臓器)を周囲から支えること、いくつかのが始まる場所となっていることなど。腸骨からはじまる筋には、腸骨筋(太もも(大腿)を前方にもち上げる筋=股関節屈曲させる筋)、腸肋筋脊柱をささえる脊柱起立筋(固有背筋)のうち、外側のもの)などがある。

 体表から腸骨をさわれる部分は、ベルトの高さにあり、体の左右の前部から後部にかけて、ゆるい弧を描いた線としてたどれる。この部分は、腸骨の上端(つまり骨盤の上端でもある)の腸骨稜という部分。その腸骨稜の前端に特に飛び出した箇所が上前腸骨棘

 はじめは独立した骨で、軟骨によって恥骨坐骨と結合しているが、年齢と共に軟骨の骨化がすすみ、ひとつの寛骨になる。

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