プロラクチン のバックアップ(No.4)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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プロラクチンとは、下垂体の前葉から分泌されるホルモン(下垂体前葉ホルモン)のひとつ。哺乳類では乳腺に乳汁をつくらせる働きが有名だが、乳腺のない、哺乳類以外の脊椎動物でも様々な機能がある。略称は PRL。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | プロラクチン | |
ラクトトロピン* | |||
黄体刺激ホルモン*, ** | おうたいしげきホルモン | ||
乳汁分泌ホルモン* | にゅうじゅうぶんぴつホルモン | ||
泌乳刺激ホルモン* | ひつにゅうしげきホルモン | ||
英語 | prolactin | プロラクティン | |
luteotropin*,***, luteotrophin*,*** | ルテオトゥロピン, ルテオトゥロフィン | ||
lactotropin*,***, lactotrophin*,*** | ラクトトゥロピン, ラクトトゥロフィン | ||
mammotropin*,***, mammotrophin*,*** | マンモトゥロピン, マンモトゥロフィン | ||
略 | PRL, Prl | ― † |
* | 「プロラクチン」「Prolactin」「PRL,Prl」以外は現在はほぼ使われない |
** | 黄体形成ホルモン(黄体化ホルモン)(LH)とは別 |
*** | -tropin (-トゥロピン)は米国式、-trophin(-トゥロフィン)は英国式 |
† | PRL, Prl は Prolactin の略で、しゃべるときは「ピー・アール・エル」とは言わず、「プロラクチン」と読む |
ペプチドホルモンで、ヒトではアミノ酸198コがつながった単純タンパク質。成長ホルモンと似ていて、共通の祖先ホルモンから分かれて進化したと考えられている。
下垂体前葉では、ホルモンごとに分泌する細胞が異なるが、プロラクチンを分泌する細胞は、プロラクチン分泌細胞と呼ばれる。プロラクチン分泌細胞は、小型の酸好性細胞で、下垂体前葉の細胞の2~4割を占める。
下垂体からの分泌量の調節では、もっとも大きな影響を受けるのは、視床下部から分泌されるドーパミンで、ドーパミンがたくさん分泌されると、プロラクチン分泌が抑えられる。逆に、プロラクチン分泌を増やす調節因子としては、甲状腺ホルモン刺激ホルモン放出ホルモン(サイロトロピン放出ホルモン)がある。