陰茎 のバックアップ(No.5)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
ペニスでこの項目を参照しています
陰茎とは、ペニスともいい、男性生殖器系に含まれる器官で、内部の海綿体の働きで硬くなり(陰茎勃起)、女性生殖器の腟に差し入れられるようになっている(性交)。陰茎の内部には尿道が通っていて、精子の含まれる精液の射精時の通り道になっている。陰茎の尿道にはもちろん排尿時には尿が通るので、泌尿器系の器官でもある。
陰茎は、男性の下腹部にある突起状の構造で、前方に向けて飛び出している。骨盤底の骨盤隔膜のそばから起こるが、その最前部に相当する場所にあり、骨盤底の前端をつくる恥骨結合の近くにある。
陰茎のなかには尿道が通っていて、陰茎の先端の外尿道口で体外につながる。通常時の陰茎は柔らかく、下に垂れ下がっているが、勃起時には硬い棒状になり、前方にのびる。垂れているときの前面=勃起時の上面を、陰茎の背側、垂れているときの後面=勃起時の下面を腹側という。
勃起を起こすのが海綿体で、陰茎内部には3本の海綿体が、陰茎の根本から先端まで入っている。背側に2つ並んでいるのが陰茎海綿体で、勃起のときに特に硬くなる。腹側にある尿道海綿体は尿道を囲んでいて、陰茎海綿体ほど固くならない。尿道海綿体は陰茎の先端で陰茎海綿体も包むように広がり、亀頭をつくっている。