側頭骨 のバックアップ(No.3)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 側頭骨とは、頭蓋骨のひとつで、頭蓋の左右の部分をつくる。左右1対ある。側頭骨の前部はほおぼねの張り出したところの一部をつくり(頬骨突起)、側頭骨の後ろはの後方の骨の盛り上がりのあたりをつくる骨。上部はを囲む頭蓋冠(頭蓋骨のヘルメット状の部分)の一部を作り、下部では下顎骨との間で顎関節をつくる。また、耳の穴やその奥につながる中耳内耳は側頭骨の内部に完全に埋まっている。

言語表記発音、読み方
日本語医学側頭骨そくとうこつ
英語temporal boneンポラル・ウン
ラテン語os temporaleオス・テンポラリス

 頭部のうち、側頭骨のある位置に対応する皮膚の場所のことを側頭部という。

 側頭骨はもともといくつかの別々のとしてつくられ、成長に伴ってつながって1つの骨になる。側頭骨の上部は、前頭骨頭頂骨などともともにヘルメットのような形の頭蓋冠をつくるが、この部分は側頭骨の鱗部と呼ばれる。鱗部は「ほおぼね」にあたる頬骨突起も作っている。

 耳の穴(外耳道)は、側頭骨にある外耳孔の中を通る。外耳孔は側頭骨の鱗部と鼓室部の間につくられるので、それらの部分に囲まれる。鼓室部の中には中耳がある。

 側頭骨の下部には岩様部または錐体乳突部と呼ばれる場所がある。内側で内頭蓋底の錐体のふくらみを作り、外部では乳様突起を作る。内部には内耳がある。

カテゴリー: 運動器系 | 骨格系 | | 頭蓋 | 頭頚部

 
 

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