外耳道
外耳道とは、耳の穴のこと。耳介(頭部からとび出ている、外からみえる耳の部分)からはじまる管状の穴で、一番奥には鼓膜があって行き止まりになっている。耳介と外耳道を合わせて、外耳と呼ぶ。鼓膜から奥は中耳。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 外耳道 | がいじどう |
英語 | external auditory canal | イクスターナル・オーディトリー・カナル | |
external auditory meatus | イクスターナル・オーディトリー・ミエイタス | ||
external acoustic canal | イクスターナル・アクースティック・カナル | ||
external acoustic meatus | イクスターナル・アクースティック・ミエイタス | ||
ラテン語 | meatus acusticus externus | メアトゥス・アクスティクス・エクステルヌス |
感覚器としての耳は、外耳、中耳、内耳に分かれるが、体の外に面しているのが外耳、鼓膜とその奥が中耳。空気中を伝わってきた音は、外耳道の中の空気を伝わり鼓膜に届く。
外耳道の入口の近く3分の1ぐらいは、穴の周囲を軟骨に囲まれているが、鼓膜の近くの奥のほう3分の2は骨に囲まれている。入口付近で軟骨に囲まれている部分を外耳道の軟骨部、まわりを骨の壁に囲まれる部分を、外耳道の骨部という。
外耳道の軟骨は、外耳道軟骨といい、軟骨の種類としては耳介にある耳介軟骨とともに弾性軟骨に分類される。弾性軟骨は黄色っぽくて弾力性のある軟骨組織である。
外耳道の骨部を囲む骨は側頭骨で、中耳と内耳も側頭骨の内部に埋まっている。外耳道が側頭骨の中に入る入口の穴を、外耳孔という。頭蓋骨を横から見たときに見える「耳の穴」がこの外耳孔で、外耳孔の奥には外耳道(外耳道骨部)が続く。
外耳道の穴の向きは、軟骨部と骨部との間で一直線でなく、その間で曲がってつながっているので、外から覗きこんでも途中までしか見えない。耳介を少し後ろに引っ張って、軟骨部をちょっと曲げるともっと奥まで見える。
外耳道の穴に面した表面は、皮膚に覆われている。この皮膚には毛が生えていて毛包がある。この毛包には皮脂を分泌する皮脂腺(毛包腺)の他に、耳道腺(耳垢腺)と呼ばれるアポクリン汗腺がある。内部にたまる耳垢(じこう、みみあか)は主として皮脂腺と耳道腺の分泌物からできる。