内頭蓋底
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
関連する内容が頭蓋底、頭蓋窩にあります
内頭蓋底とは、頭蓋(頭蓋骨)のうち、脳の入っている頭蓋腔の下の壁を作っている部分、つまり脳の下面(脳底)に接する部分のこと。内頭蓋底は、脳にぴったり接しているので、脳の凸凹にぴったりあうような形になっていること、脳に出入りする脳神経や血管が頭蓋骨の外に出ていくときに通る穴があちこちに開いているのが特徴。頭蓋窩も内頭蓋底と同じ場所を指す言葉。内を付けずに、頭蓋底と呼ぶこともあるが、頭蓋を下から見たときの頭蓋の外面を外頭蓋底といい、内頭蓋底と外頭蓋底をあわせて頭蓋底と呼ぶので、それと区別する。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 内頭蓋底 | ないとうがいてい、ないずがいてい * |
英語 | internal sufcace of cranial base | インターナル・サーフェス・オブ・クレイニアル・ベイス | |
internal base of skull | インターナル・ベイス・オブ・スカル | ||
ラテン語 | basis cranii interna | バスィス・クラニイ・インテルナ |
* | 読み方は、「とうがい」「ずがい」両方可能 |
内頭蓋底を作る骨は、頭蓋骨のうち、前頭骨、篩骨、蝶形骨、側頭骨、後頭骨など。
内頭蓋底のことを頭蓋窩とも呼ぶ。内頭蓋底は、脳の形にぴったり合うようにでこぼこになっていて、その形によって、3つに分けられている。前から順に、前頭蓋窩は前頭葉の下面と接する場所で、中頭蓋窩は側頭葉、後頭蓋窩は小脳がはまるくぼみである。
内頭蓋底には、脊髄の通る穴(大後頭孔または大孔)が開いている他、脳の下面(脳底)から出入りする神経(=脳神経)や血管の通る穴がたくさんある。