蝸牛 のバックアップ(No.3)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 蝸牛(かぎゅう)とは、一般には「カタツムリ」と読むが、体の構造で蝸牛と呼ばれているのは、の奥の内耳にある聴覚感覚器のこと。カタツムリの殻のように一方がとんがった渦巻き形をしているのでこう呼ばれる。ただし、蝸牛は頭蓋骨側頭骨の内部に完全に埋まっていて、カタツムリの殻の形をしたがあるわけではなく、その骨にカタツムリ形(渦巻き状)の穴が空いている。蝸牛の渦巻き状の空洞には、蝸牛管という膜でできた管が入っていて、蝸牛管の中には音を検知するらせん器(コルチ器)がある。

 蝸牛の形は(でできた壁)によってつくられてるので骨迷路、その中にある蝸牛管でできているので膜迷路という。

 蝸牛のことを一般には、蝸牛殻(かぎゅうかく)と呼んで、その中にある蝸牛管と区別することもあるが、医学・解剖学では蝸牛殻はあまり使わない。

 蝸牛の内部のらせん器で感じ取った音の情報は、らせん器とをつなぐ神経蝸牛神経、第8脳神経の一部)で脳まで伝えられる。この神経は、蝸牛の中では渦巻きの軸に当たる場所(蝸牛軸)を通って出ていくが、この神経の神経細胞体は蝸牛軸の周囲部にあって、らせん神経節という。

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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