こめかみ
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
こめかみとは、左右の目の目尻の外側から耳の上部にかけての場所で、医学・解剖学の側頭にあたる。こめかみの意味は「米噛み」で、米(ごはん)をかむと動く場所が由来。歯を噛みしめるとこめかみが動くのは、咀嚼筋の一つである側頭筋が収縮するから。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 側頭 | そくとう |
一般 | 米噛み | こめかみ | |
英語 | temple | テンプル | |
形容 | temporal * | テンポラル | |
ラテン語 | 単数 | tempus | テンプス |
複数 | tempora | テンポラ |
* | temporal は、「側頭の~」の意味だが、「側頭骨の~」の意味にも使う |
側頭筋は頭蓋骨の側頭窩という浅いくぼみから起こる。側頭筋が収縮すると側頭窩をおおっている側頭筋が動くのが見えるし、触っても確認できる。側頭窩は大部分が側頭骨からできているが、前部は蝶形骨、上部は頭頂骨なども一部つくっている広い場所。
こめかみは、頭部に衝撃が加わったときに脳が脳振盪などの影響を受けやすい場所、いわゆる急所として知られている。